ガソリン暫定税率廃止の議論、早ければ2026年4月に?自民、公明、維新の3党が協議継続

2025年4月24日、ガソリンに課せられている「暫定税率」の廃止に向けて、自民、公明、日本維新の会の3党が協議を行いました。

この議論は、ガソリン税にかかる上乗せ税率をどのタイミングで廃止するかをめぐるものであり、特にその廃止時期をめぐる意見の食い違いが注目されています。

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廃止の時期、最も早ければ2026年4月以降に

自民党は、暫定税率の廃止に関してこれまで明確な時期を示すことを避けてきましたが、今回の協議で「2026年4月以降」に廃止可能であると維新側に説明しました。

一方で、維新の会は、できるだけ早期の廃止を求めており、「2025年夏」までに実現させるべきだと主張しています。このように、廃止時期を巡る意見の隔たりが依然として存在しています。

維新の提案と課題

維新側は、暫定税率廃止によるさまざまな課題への対応策を自民・公明両党に示しました。主な課題として挙げられたのは、次の五点です

  • 地方の税収減:暫定税率廃止により、地方の税収が年間約5000億円減少する可能性がある。
  • 道路整備の財源確保:道路整備のための財源が不足するリスク。
  • 小売業者への影響:ガソリン価格に関連した小売業者への影響。
  • 地球温暖化対策への逆行:ガソリンの価格引き下げが環境問題への対策に逆行する可能性。

これらの課題に対して、維新は、税収の上振れや予算の組み替えによって対応できるとし、地方の税収減に関しても、補填(ほてん)措置を取ることで十分に対応可能だとしています。

また、「ガソリン税を道路整備の財源と直接関連づけるのは不適切である」との見解を示しています。

手続き面での調整案

暫定税率を廃止する場合、ガソリンスタンドなどで保有している在庫に対して税額分の還付手続きが必要になるという問題があります。

しかし、維新はこの手続きに関しても、効率化が可能だと提案しています。具体的には、行政手続きを簡素化し、負担を軽減する方向で調整が可能だと主張しています。

自民の立場と今後の課題

自民党の後藤茂之税制調査会小委員長は、協議後に「財源の一時的な調整などについての議論はまだ詰まっていない」と述べました。

この発言からもわかるように、暫定税率廃止にはまだ多くの課題が残されており、特に財源の調整や行政手続きの見直しが焦点となりそうです。

今後の展開

暫定税率廃止に向けた議論は、2025年内に結論が出される可能性があり、特に年末の税制改正を契機に、早ければ2026年4月に実施されることが予想されています。しかし、維新の会が目指すように、2025年夏に廃止するためには、早急な合意と調整が必要です。3党がどのように妥協し、実現に向けて進んでいくのかが注目されます。

まとめ

ガソリンの暫定税率廃止は、税収の減少や道路整備財源の確保、環境問題など複雑な問題を抱えています。

早ければ2026年4月に廃止される可能性があり、今後も各党の協議が続きます。

政策が実現すれば、消費者にとっては直接的な利益となる一方で、長期的な影響を考慮した慎重な議論が求められる問題です。

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