2025年大阪・関西万博(大阪市此花区)の会場内で、4月24日に来場していた50代女性が心肺停止の状態で救急搬送され、搬送先の病院で死亡が確認されたことが分かりました。関係者によると、万博開幕後、来場者が搬送され死亡するケースは今回が初めてです。
日本国際博覧会協会の関係者によれば、これまで熱中症などによる救急搬送事例はあったものの、死亡に至ったケースはなかったとのこと。なお、協会は現時点でこの件を含め、会場内での傷病者発生について公式に発表していません。
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状況の詳細
関係者によると、女性は体調不良を訴え、会場内で医師の診察を受けたものの、容体が急速に悪化。24日午後2時半頃、西ゲートから場外の病院に緊急搬送されました。搬送中、救急隊員による心臓マッサージが行われましたが、その後死亡が確認されました。
協会は「搬送後の経過については答えられない」とコメントしています。
傷病者発生の公表について
万博では、開幕以降、毎日来場者数などの情報をメディア向けに発表していますが、これまで傷病者の発生状況は公表してきませんでした。メディアからは情報開示を求める声が上がっており、協会側は「今後は発表する方向で調整している」としています。
今後の懸念
会場は非常に広く、日陰や休憩スペースが限られているため、今後気温が上昇する夏場に向けて、熱中症などによる体調不良者が増える可能性が懸念されています。症状が軽い場合は場内の診療所で対応されますが、重篤な場合は大阪市内の病院などに搬送される体制となっています。
大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、2025年10月13日まで開催される予定です。命や医療、健康といったテーマを掲げる中での今回の事態に、今後の対応が注目されます。